最近のピアノ修理のことにも触れたいと思います。


昨年末から今も続いているのですが、グランドピアノの弦張り替えを2台続けてやっています。

どちらも40年くらい経ったヤマハのピアノで、弦の金属疲労が多分に感じられ音が細くて鋭くキンキンして、かといって鳴りも悪く伸びもなく、といった状態でした。


しかし、この時代のピアノ。楽器としてとっても優秀なのです。何が良いって、木の質が。


40年くらい前といえばまだ日本が景気が良かった頃です。国内のピアノ会社もどこもより良い楽器を作るために意欲を燃やしていた頃です。(残念ながらその10年後にはバブル崩壊して、ピアノ会社は経費削減して材料費を浮かす方向に傾いていき、現在に至るのですが)この時代のピアノと現在のピアノの木の質を比べるとその差は一目瞭然。質だけでなくて、木材を使っている量も今は激減しているのです。(現在のピアノには、本物の木の替わりにMDFと呼ばれる紙やおが屑を圧縮した材料を多用しています。それに木の部品をプラスチックに替えてしまっている箇所もたくさん!)当然、音を聴けばその違いにビックリします。


ちょっと話が長くなりましたが、つまり元々が良い木を使っている時代のピアノに、消耗部品である弦やハンマーだけ新しいものに換えてあげると、なんとそのピアノが新品だった時よりも良い音に生まれ変わるのです!


(またまた説明ばかりですが、木は年数が経った方が音に馴染んで良く鳴るようになっていますし。対して弦は新しい方が振動しやすい、つまり音量も音の伸びも格段に良くなるのです。ギターやヴァイオリンの奏者が演奏会前には弦を新しく張り替えるのもその理由です。ピアノはそんなに度々は張り替えられませんが。)


いきなりですが、これはグランドピアノの弦を全て外し、チューニングピンやフレームのネジを抜き、鉄骨フレームも外して、古いニスと汚れを落としているところです。


古いニスをきれいに落としたら、細かなところまで紙やすりをかけて表面を滑らかにしていきます。


そしてスプレーガンで下地を塗っていきます。


下地が乾いたらまた丹念に磨き上げて


最後に仕上げの塗料を塗ると、ご覧のとおりツヤッツヤな水面のような輝く共鳴板になります。



あっという間に年が明けて、あっという間に2月。

これも書こう、あれも書かなきゃ、と思いながら1年以上。。。
書きたかったことはたくさんあったのですが、書けなかった理由は


子供を寝かしつけて、一緒に寝てしまったから(‐‗‐;)


子供たちを寝かせて、そのあとにいろいろなことをしようと思っていても、ベッドで絵本を何冊も何冊も繰り返し読み聞かせているうちに子供が寝るのが早いか自分が寝るのが早いか、、、という具合でいつの間にか夜中か明け方か、という一年だったのです。


ですが!!

今年は書きます! 日記!


とりあえず今日は、下の2歳の娘に、多いと一晩で5回も6回も繰り返し読んであげた(読まされた)娘のお気に入りの本をご紹介しますね。

ねずみくんのチョッキ

まずは名作『ねずみくんのチョッキ』  
もう何百回読んだかっていうくらい読んで、僕が飽きちゃったのでアレンジして読んだら、そのアレンジで娘も覚えちゃってそれはそれで楽しくワイワイ読めたかわいい絵本です。

どんぐりころちゃん

次は『どんぐりころちゃん』
これも相当回数読んだのですが、そこそこ長いので読み終わったとたんに娘の「もういっかい!!」が出ると結構へこみました。 でも可愛いどんぐりたちが童謡みたいに歌う部分が多いので娘と一緒に歌ったのは楽しい思い出になるでしょう。娘が歌ってるムービーもいっぱい撮りました。

うずらちゃんのかくれんぼ

次は『うずらちゃんのかくれんぼ』
これも娘が大好きです。うずらちゃんとひよこちゃんが交互に隠れる場面で、どこに隠れているのか知っているのに毎回どこだどこだ〜〜〜?って探す時間が非常〜〜に長く、やっと読み終わった瞬間「もう一回!!」が出て。。。でも娘の嬉しそうな顔を見るとついつい何度も繰り返し読むことになるのです。毎回盛り上げながら(^_^;)

どうぞのいす

次は『どうぞのいす』
とっても平和なかわいらしいお話で、これは読んでいる方としてもほんわり楽しかったです。しかも途中でどんぐりが出てくるところにくると必ず「どんぐりころちゃん」の歌を歌いだすのでこれがまた可愛い、絵本が可愛いっていうよりも娘が可愛かったです。

にじいろのさかな

最後も名作『にじいろのさかな』
これはお話自体がとても良い話なので、読んでいても気持ちが入って楽しかったです。でも気持ちが入りすぎて暗闇からタコが出てくるところを迫力たっぷりに怪しく読みすぎて娘からクレームが出ました。



他にもたっくさんの絵本を読みました。家にあるのも、図書館で借りたのも。 
上の息子の時には生まれてすぐの頃からずっと毎晩絵本を読み聞かせていたのですが、下の娘が生まれた頃は上の子のことで忙しくてほとんど読んであげられていなかったのです。 ですがここ一年だんだん余裕ができてきて読んであげられるようになり、娘もすっかり絵本好きになりました。 
このまま二人とも読書大好きになって、たくさんの素晴らしい文学と出会ってくれたらいいなと、そう父は願いつつ今夜も絵本を読むのです。

明治大学の斎藤孝先生が言っていました。
最近の若者は、何かを知る手段としては読書は効率が悪すぎるから読まない。知りたいことはネット検索すればよい、と言うが、読書の価値というのは何かの知識を情報として得るだけではない。 読書とは、自分の人生だけでは到底経験しえないことを、作者の目線を通して追体験することだ、と。


本当に、本って素晴らしい。


おわり








今日は神田淡路町のジャズのライブハウス「リディアン」にピアノの調律に行きました。
ピアノの響きがとても美しい、余韻の長いホールで、調律しているだけでもとても幸せな気持ちになります。
そしてなんと、今日の出演アーティストで世界中で活躍するベーシストの中村健吾さんとお会いでき、写真も撮らせていただきました〜(#^.^#)
とっても気さくで素敵なジェントルマンで、ベースにも触らせてくれて一緒にポーズもしてくれました。あとで見たらベース弾いてるマネの手を、ふたりでハート作ってるみたいに見えなくもないな、となんだか嬉しいような照れちゃうようなへんな気持ちになりました。(^_^;)

ところで、マスターの中川さんとお話してたらピアノの(楽器の)ピッチの話になりました。以前に「442hz でやるジャズなんてジャズじゃない!」って、とあるこだわりあるご年配の方に言われたなんてことを話していて、じゃあ本場ニューヨークではどうなんだろう?ニューヨークで活動している中村さんに聞いてみようということになりました。そうしたら「ニューヨークではほとんど440ですね」とあっさり言われビックリ!

それまでは、今はクラシックでも442が主流だし、いつまでも440にしがみついてても時代の流れは。。。ねぇ? なんて、思っていたのです。(実際、以前に調律中に前述の年配の方に何ヘルツでやってるの?って聞かれたので、442です。って答えたとたんに、フンって鼻をならして去っていって、こいつとは話す価値もないな的にあしらわれてしまったことがあったのでちょっぴり傷ついたことがあったのです。。。)でも、中村さんがニューヨークでは440です、って言ったとたんに、マスターと僕でウンウンなるほどやっぱりジャズは440なんだな〜なんて急にコロッと納得しだして、なんだか可笑しかったですがとても勉強になりました。 実際442だと緊張感はあるものの、張り詰めた感じになりすぎて音楽的にはデメリットもあるようです。ベースも余計に弦を巻かなければならなくなるので、弾き心地も音質も変わってしまう、と言っていました。

ウンウンなるほど、やっぱりね〜。

それにしても、なんで写真で見る自分の顔って、こんなに締まりがないんでしょうか? 鏡で見るときにはもう少しはキリッとしてるはずなんですけどね。。。おかしいなぁ。
残念ながら写真で撮られたほうが本当の自分なんでしょうね。まあ仕方ないか。( ´Α`)

せめて次からは口を閉じよう。(T_T)

おわり


う〜ん、ニヤニヤ顔がとまりません。
只今、八王子のいちょうホールにてオペラ「ばらの騎士」を見てきたのですが、良い演奏会の後ってニヤニヤしてしまいますよね? ニヤニヤかニコニコかは人によるかもしれませんが、良い音楽、とりわけ生の素晴らしい演奏を聴いた後って、ついつい笑みがこぼれてしまうのではないでしょうか? 今日の演奏会終演後の満員のお客さんたちの顔はみんなホクホクの笑顔でした。 僕も、いちょうホールを出て八王子駅に向かうあの斜めの道を、雨の上がった夜空を見ながら歩いている時なんて、なんと幸せな気分だったことか。 音楽の、そして演奏家の力っていうのは。と。

それにしても、一昨日の公演を聴いて(ゲネプロでしたが)あんなに涙が滲んだのに、今日はなぜこんなにも楽しい気分なのか。 きっとそれはオペラの持つエンターテイメント性なんだと思います。 シナリオが素晴らしくて音楽が素晴らしくてもそれはまだ完全ではなくて、ステージのセットや演出や衣装や、それにお客さんの拍手やブラボーや終演後のロビーでの出演者を囲む人だかりまで含めてのオペラ公演なのだなぁと。 これぞ生の音楽。やはり本番が聴けて良かった! 

以前に僕が愛聴しているクラシック専門のネットラジオ「OTTAVA 」で音楽ジャーナリストの林田直樹さんがばらの騎士の解説をしていて、昔若い頃はオクタヴィアンに感情移入して聴いていたのに、時たつうちに気づけばオックス男爵の気持ちの方に感情移入している自分にショックを受けた、というようなことを話していたのを思い出しました。 そう言われてみれば僕もどっちかといったらオックス寄りかな。。。と思って今日のパンフレットの解説を見たらオックス男爵は35才。僕よりもずっと年下です。なるほど。 僕もオックス男爵でも仕方ないんだな、となんだか納得。

いつも調律にお声をかけてくださるソプラノの北村さおりさんには本当に感謝です。 僕の勝手なイメージで失礼かもですが、北村さんはポジティブ鉄人みたいなエネルギッシュな方と思っているのですが、この元帥夫人役の切ない黄昏感に声色も表情もすっかり入っていて、最後の三重唱はぎゅーっと引き込まれて感動しました。
それに、全曲だと3時間以上かかる長いこのオペラが二時間に凝縮されて、しかも名場面が続く上に物語の筋がとても分かりやすくされているのも良かったです。コミカルな場面とシリアスな場面がコロコロ入れ替わるので目が離せないのですが、特にオクタヴィアン役の池田香織さんの、オックス男爵の後ろでアーヤダヤダみたいに舌を出してたかと思うと次の場面では涙出ちゃうような切迫した歌にぐっとつかまれるその演技と歌声の幅にも感激しました。

あと、字幕が面白かったこととかオックス男爵の小芝居が面白かったこことか、書きたいことはいろいろあるのですが長くなるので。。。

僕の仕事的には実は一番活躍したのはゲネプロの時にカグスベールを持ってたことでした。 序曲とか間奏曲でピアニストと指揮者のおふたりでの連弾があったのですが、途中でセコンド弾いてる指揮者が椅子から立って指揮をしに移動するというのがありました。その時に椅子と床のギギーっていう音が気になるということになって、誰か近くの100均にカグスベール買いにける人いない〜?!みたいな声が上がった時に、僕はすかさず見ていた二階席から「僕!持ってます!!」と叫んで、ステージに走っていって椅子の脚の裏にカグスベールを貼ったのですが、この時は本当に「調律師になって良かった!」と思いました。 そして、いつも持っているわけではないカグスベールをたまたま持ってたことにホッと安堵し、余ったカグスベールはピアニストの方にプレゼントしてきました。(この方のピアノの演奏がまた素晴らしくて、すごい音数でずっと弾きっぱなしというだけでも凄いのですが、どんどん変わる登場人物に合わせて音色がどんどん変化して本当に素敵でした♪) 帰ってから再びカグスベールを鞄に入れたのは言うまでもありません。

長々書いてしまいましたが、ちょうど今最寄り駅に着きました。 帰りの電車では本を開く間もなかったですが、思いだし笑いしながら楽しい電車でした。 音楽って良いものですね。 本当に。

おわり

う〜ん、泣けました( ノД`)…
今朝は朝から八王子のいちょうホールにて、オペラ「ばらの騎士」の公演のピアノ調律だったのですが、ゲネプロなのに涙が止まりませんでした。みんな私服なのに。ジーンズにTシャツなのに。
なのにこの緊張感!ぎゅっとつまった音楽!

ガラリとしたホールの二階席のはしっこで、本気で引き込まれてしまいました。歌い手の歌も演技もピアノも演出も、どれも素晴らしい!

今日はこのあとの仕事があるためゲネプロ後の調律の修正をして上がったのですが、二日後日曜日の夜にも同じ場所でまた演奏されます。再び調律に行くのでそちらの公演は本番を見る予定ですが。。。本当に素晴らしいです。詳しくは本番見てから書きますが。日曜日に高尾山にハイキングに行った人は帰りに八王子で下車して聴いていったほうが良いです。ほんとに。

今は泣いた目で中央線乗ってます。書いててまた目頭が熱くなってきた。電車でスーツでスマホ見て泣いては怪しすぎると思いつつ、読書に切り替えるも今日の本は最近35年?越しで完結したと話題の、宮本輝の流転の海。これがまた涙なしでは読めない。ピンチ!(T_T)


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