この日は、牛久駅の前にあるエスカードホールというところでのコンサート調律に行って来ました。
ちょっと前の日記でもご紹介させていただいたチェロとピアノの兄妹デュオのコンサートです。

チェリストのお兄様は平根亮(あきら)さん、ピアニストの妹さんは平根彩乃(あやの)さん。牛久市ご出身なのですが、お兄さんが中学校を卒業すると同時に亮さん彩乃さんお母様の3人でロシアに留学され、ご兄妹共にリムスキー・コルサコフ音楽院で学ばれました。その後ドイツに移りそれぞれ音楽大学で研鑽を積んで演奏活動やコンクールなど活躍されているようです。
高校生から、妹さんにいたっては小学生の頃からロシアに移住して勉強って、僕にはよく想像できないのですが相当頑張ったのでしょうね。僕なんて中学生の頃なんてまだザリガニ捕まえて喜んでた頃ですからね。ロシア語も分からず外国人ばかりの学校に入って楽器の練習に明け暮れる思春期なんて、ちょっとその頃の僕には考えられません。
もちろん努力したこのご兄妹も偉いのですが、個人的にですが僕がもっと偉いと思ったのはお母様です。 最初はお母様が音楽経験者だから子供達にこういう環境を備えたのだと思いました。そうしたら! よくよく聞いたら、お母様は楽器経験者ではなかったのです。なんと! 子供達のために努力して一緒に音楽を学んだのです!

これは見習うべき大事な事だから、もう一度言います。

子供達のために!
努力して!
一緒に音楽を学んだのです!!

本当にこれは、普通ではできない、いや気付きもしないことではないでしょうか?
子供達の音楽の上達のためには、親も音楽を理解するために努力をしなければならないのです。 このお母様は、幼少の頃から子供達のレッスンにぴったり寄り添って、先生の言うことをよく聞き、メモをとり、分からないことがあれば調べ、子供達がいったい具体的に何を必要としているのかを懸命に模索したようです。しかもロシアまで行って!
ご謙遜だとは思いますが、決して元々クラシック音楽に詳しいわけではなかったそうです。が!今はピアノ曲はもちろん、ショスタコビッチのシンフォニーがどうとか、それと比べるとウェーベルンがどうとか、現代音楽が好きだとか言うのです! これには脱帽しました。(^_^;)

音楽に限ったことではないと思いますが、やっぱり子供が伸びるかどうかは、実はその大きな根っこの部分は親にかかっているのかもしれませんね〜。 あと、もちろん奥様が帰ってくるまで8年間も日本でひとりで頑張って家族を支えたお父様の献身があってこそだったであろうことは言うまでもありません。

と、演奏会の話からはずれてしまいましたが、曲目は前半がエルガーの愛の挨拶やフォーレの夢の後にやバッハのG線上のアリア、あとチェロと言えばこの曲のサン・サーンスの白鳥などの有名曲が並んでいました。

(またずれてしまいますが、僕は30数年前につくば市の吉沼小学校という田舎ののどかな小学校に通っていたのですが、何年も給食の時間のBGMが毎日毎日サン・サーンスの白鳥でした。当時はレコードの時代だったのですが、今考えるとおそらく他のレコードが放送室になかったのでしょう。毎日給食が始まるとザーッという雑音と共に放送委員会の生徒の声で「みなさん、給食の時間になりました。今日の音楽はサン・サーンス作曲の白鳥です。」と言ってシレシソシレシソシレシソ♪と聴こえてくるのです。毎日。幼心に僕は心の中で「今日の音楽って、昨日もじゃないか!どうせ明日もだろ!他のレコードはないのか!」と叫んでいましたが、他の友達は誰ひとり文句を言うことなく毎日毎日白鳥を聴いていました。ひょっとすると聴いていなかったのかもしれませんが。意外とBGMを気にしている人って少ないのかもしれませんね。さらに脱線が続きますが、以前行っていた美容院のBGMが曲名は分かりませんがビブラフォンが入った渋めのジャズを小さめに流していたのですが、いつ行ってもなんとその一曲をエンドレスリピートだったのです。何ヶ月かガマンしていたのですが、どうにも気になって若いスタッフさんに尋ねたら、なんと彼は言われて初めて気付いたそうで、BGMがどうかなんて考えてもみなかったそうです。まあジャズには聞き流せるような雰囲気の曲が多いのも事実ですが…それにしても一曲をリピートなんてね。せめてCD一枚をリピートくらいにして欲しいものです。もう一ついうと、今行っている美容院もBGMを時々CDでかけているようなのですが、けっこうな頻度で音飛びするのです。が、誰〜〜も気にしないようです。う〜〜ん。反対に昔よく共演していたとあるおじさんピアニストは入ったレストランとかのBGMをめちゃめちゃ気にする人で、その話は本当にめちゃめちゃ面白いのですがちょっと脱線し過ぎるので続きはまたの機会に。)

コンサートの演目の話に戻りますが、後半はなんと、チェロソナタがまるまる2つというボリューム満点の選曲でした。ベートーヴェンの2番とメンデルスゾーンの2番のチェロソナタだったのですが、重量級のソナタを続けてふたつ聴けるのは圧巻でとても興奮しました! 特にお兄さんの亮さんのチェロを弾く表情と密度の濃い音にグイグイ引き込まれ、本当に感動しました。妹さんの彩乃さんは巨匠アナトール・ウゴルスキの直弟子で(20年近く前に初来日した時にウゴルスキ聴きに行きました♪)良い意味で抑制されて隅々まで集中力が張り巡らされたような音色で、指が早く回って弾き散らかすような演奏と対極にあるような非常にストイックなスタイルなのです。普段は物静かだけど熱い演奏をするお兄さんと、ニコニコ柔らかな印象なのに非常にタイトで聴いていると息をするのも忘れそうになるような演奏をする妹さん。 兄妹だから息がぴったりとか、そういう次元をもっと超えた素晴らしい演奏会でした♪

ところで、このコンサートは基本的に家族の手作り的な感じで、お母様がマネージメント、お父様がその他の事務や雑用をされていたのですが、一気に来るお客さんに対応するために人手が足りなく、僕も受付ともぎりをお手伝いしました。なんだか文化祭的な一体感があって楽しかったです。(^^) なので、前半は受付で控えていたため聴けなかったのですが、後半はしっかり客席で聴けました。
あと、演奏が終わってから最後のお兄さんの挨拶でなんと「今日の調律をしてくださった須藤さんです!」と紹介してくださり、そんなことは初めてだったので思わぬ注目を急にあびて恥ずかしかったのですが嬉しかったです♪

コンサート後、数日したら二人ともドイツに帰られると言っていたので、今頃はまたドイツでお勉強や演奏を重ねていることと思います。次におふたりの演奏が聴けるのが、そしてこれからの成長がますます楽しみです!
というわけで、牛久市で催されたチェロとピアノの演奏会のレポートでした。(o^^o)

おわり



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